じょうしのせっく（もものせっく）

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• 倉敷市所蔵写真
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関係かんけいのある情報じょうほう

この行事ぎょうじについて

　「上巳じょうしの節供せっく（桃ももの節供せっく）」は、五節供ごせっくのひとつです。上巳じょうしとは、上旬じょうじゅんの巳みの日ひを示しめし、３月がつ上旬じょうじゅんの巳みの日ひでしたが、その後ご、３月がつ３日にちとして定着ていちょくしました。旧暦きゅうれきでは、桃ももの花はなが咲さく時期じきであったため、桃ももの節供せっくとも言いわれ、現在げんざいでは、雛祭ひなまつりともいわれています。他ほかの節供せっくと同おなじように季節きせつの変かわり目めであるこの時期じきに、厄払やくばらいをする行事ぎょうじです。人形にんぎょうの元もとは、流ながし雛びなにあるとされ、人形にんぎょうを厄災やくさいの身代みがわりとして、川かわや海うみに流ながして厄払やくばらいや健康けんこうを祈いのったものです。
　現在げんざいの雛祭ひなまつりは、雛人形ひなにんぎょうを飾かざり、よもぎ餅もち、菱餅ひしもち、あられなどをお供そなえして、女おんなの子この無病息災むぎょうそくさいを祈いのる行事ぎょうじとして行おこなわれています。
　笠岡市かさおかしの北木島きたぎしまでは、現在げんざいでも、旧暦きゅうれき３月がつ３日にちの満潮時まんちょうじに、紙雛かみびなを乗のせた小舟こぶねを海うみに流ながす伝統行事でんとうぎょうじとして行おこなわれています。小麦こむぎわら、または厚紙あつがみを利用りようして小舟こぶね（うつろ舟ぶね）を作つくり、帆ほを立たてます。その中なかに、毎月まいつき１体たいつくってためた１２体たいの紙雛かみびな（閏年うるうどしは１３体たい）と、前後ぜんごに船頭せんどうを乗のせます。これにアサリ寿司ずしや桃ももの花はなの小枝こえだなどを添そえて、浜辺はまべから海うみへと流ながします。雛ひなを送おくるのは、女おんなの人ひとで、この雛ひなに悩なやみや病気びょうきを託たくし、また家族かぞくの安全あんぜんや子こどもの健すこやかな成長せいちょうを願ねがって、昼ひるの満潮まんちょうに乗のせ、引ひき潮しおとともに「加太かたへ帰かえって下ください」と唱となえながら流ながします。一説いっせつには、この行事ぎょうじが始はじまったのは３００年ねんも前まえのこととされいます。

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