新見市大佐田治部国司にいみしおおさたじべくにし地内じないにまつられている「大山の神様おおやまのかみさま」のお祭まつりで、「大山神祭りおおやまかみまつり」は別名べつめい「一升飯祭りいっしょうはんまつり」とも呼よばれています。この祭まつりは弓ゆみで的まとを射いてその年としの稲作いなさくの豊凶ほうきょうを占うらなうことや、山やまの神様かみさまのお祭まつりということで、年としの初はじめに当あたって、その年としの稲作いなさくの豊作ほうさくをお祈いのりする祈年祭きねんさいともいえます。
　お祭まつりは、昔むかしから１２名みょうと名付なづけられる１２の家いえの主あるじが順番じゅんばんにお祭まつりの大当番おおとうばん（※お祭まつりの担当たんとう）を引ひき受うけ、更さらに大官だいかん、小官しょうかん、給仕人きゅうじにん等などの役割やくわりを決きめて行おこなわれます。お祭まつりは、「ひきめの祈祷きとう」に始はじまり、次つぎの順番じゅんばんで行おこなわれます。①配膳準備はいぜんじゅんび②大当番おおとうばんによるあいさつ③大官だいかんあいさつ④小官しょうかんあいさつ⑤配膳はいぜん⑥大当番おおとうばんによるあいさつ⑦かけ飯めし⑧当受とううけ・当渡とうわたし（※担当たんとうの引ひき継つぎ）⑨給仕人きゅうじにんによる食事提供しょくじていきょう。そしてその後あと、各自かくじ、箸はしをつけることでお祭まつりは終了しゅうりょうします。お祭まつりの日ひは、「旧暦きゅうれき元年がんねんから「えと」を十指じっしで数かぞえて、彼岸ひがんより前まえの「寝丑ねうし」または「起き牛おきうし」の日ひとする。」とされてています。
　「大山神祭りおおやまかみまつり」は、お祭まつりをする人々ひとびと、お祭まつりの日ひの決きめ方かた、人ひとの神格化しんかくか、お祭まつりの形かたち等など、変かわった特色とくしょくを持もち、現在げんざいの地域ちいきに関係かんけいする人々ひとびとの氏神うじがみとしての国司神社くにしじんじゃより先さきに行おこなわれる神祭りかみまつりと位置付いちづけられています。