「ひがさき踊おどり（金光町こんこうちょう佐方さがた）」は、浅口市金光町佐方地区あさくちしこんこうちょうさがたちくに伝つたわる踊おどりで、浅口市無形民俗文化財あさくちしむけいみんぞくぶんかざいに指定していされています。この踊おどりは、諏訪神社すわじんじゃの夏祭なつまつりである８月がつ２６日にちの夜よるに踊おどります。この祭まつりは「ぼうぶら祭まつり」といわれ、旧暦きゅうれき７月がつ２６日にちに地区民ちくみんは、かぼちゃ、なすやこんにゃく等などの煮物にものや赤飯せきはんを作つくり、諏訪様すわさまに持もって行いきお供そなえしました。米こめや麦むぎなどの豊作ほうさくや流行病はやりやまいの防止ぼうしや雨乞あまごい等などのお祈いのりの後あとに、お酒さけを飲のみながら楽たのしみ踊おどりました。
　はじまりは、室町時代むろまちじだいの大永だいえい４年ねん（１５２４年ねん）８月がつに、長野県ながのけんの諏訪大社すわたいしゃの分霊ぶんれいを金光町佐方宗本こんこうちょうさがたむなもとに勧請かんじょうした際さいに、住民じゅうみんが神様かみさまを迎むかえるためとを祈願きがんして踊おどったと伝つたわっています。
　現在げんざいの踊おどりは、地踊じおどりを緩ゆるやかな６呼間こかん４回かいの２４拍はくで踊おどるのは非常ひじょうに珍めずしく、これは踊おどりか舞まいかの論争ろんそうもあったというほどであります。佐方さかたひがさき踊おどり保存会ほぞんかいは、この由緒ゆいしょある「ひがさき踊おどり」を伝承でんしょうするために神社じんじゃに奉納ほうのうしたり、催もよおしに参加さんかしたりと活動かつどうを続つづけている貴重きちょうな民俗芸能みんぞくげいのうであります。