備中都宇郡早島周辺びっちゅうつうぐんはやしましゅうへんは、岡山城主おかやまじょうしゅの宇喜多秀家うきたひでいえの領地りょうちでしたが、秀家ひでいえは慶長けいちょう５(１６００)年ねんの関ヶ原せきがはらの戦たたかいで敗やぶれ滅亡めつぼうしました。代かわってこの領地りょうちに戸川逵安とがわみちやすらが入りました。
　逵安みちやすは宇喜多家うきたけの家臣かしんでしたが、その後ご家臣かしんをやめ、関ヶ原せきがはらの戦たたかいでは東軍とうぐんで戦たたかい手柄てがらを立たて、そのほうびとして徳川家康とくがわいえやすから都宇郡つうぐん・賀陽郡かようぐんの一部いちぶを領地りょうちとして与あたえられました。寛永かんえい５(１６２８)年ねん、逵安みちやすの子この正安まさやすは領地りょうちを受うけ継つぎ、その中なかから早島地域はやしまちいき３４００石こくを弟おとうとの安尤やすもとに分わけ与あたえ、早島知行所はやしまちぎょうしょが成立せいりつしました。安尤やすもとは元禄げんろく６(１６９３)年ねんに陣屋じんやを置おくことを決きめ、宝永ほうえい６(１７０９)年ねん、子この安貞やすさだのときに完成かんせいしました。
　この陣屋じんやは明治維新後めいじいしんごに取とり壊こわされましたが、早島小学校はやしましょうがっこうのすぐ西隣にしどなりにお堀ほりの一部いちぶと石橋いしばしが残のこっています。