江戸時代えどじだい、参勤交代さんきんこうたいで利用りようされ繁栄はんえいした矢掛宿やかげじゅくでは、毎年まいとし１１月がつの第だい２日曜日にちようびに大名行列だいみょうぎょうれつが再現さいげんされます。約やく８０名めい、当時とうじの姿すがたを再現さいげん・編成へんせいされた豪華ごうかな大名行列だいみょうぎょうれつが、「下したにい、下したにい」の声こえのもと町まちを歩あるきます。矢掛小学校やかげしょうがっこうを出発しゅっぱつして、殿様とのさま・奥方おくがた・姫君ひめぎみ・奉行等主ぶぎょうなどおもだったものは本陣ほんじんの中なかで休憩きゅうけいを取とります。そして、宿場しゅくばの東側ひがしがわにある脇本陣わきほんじんまで練ねり歩あるきます。また、午前中ごぜんちゅうには、子こどもたちによる「飛脚駅伝ひきゃくえきでん」が繰くり広ひろげられ、露店ろてんも多おおく出でて、一日いちにちを通とおしてにぎわいます。
　この矢掛やかげの「大名行列だいみょうぎょうれつ」は、昭和しょうわ５１年ねんに、台風たいふう１７号ごうの大災害だいさいがいに見舞みまわれた町まちに活気かっきを取とり戻もどそうとして始はじまり、毎年開催まいとしかいさいされています。また、行列ぎょうれつに華はなを添そえる奥方おくがたや姫君ひめぎみは、広ひろく公募こうぼし、商店街しょうてんがいの夏なつの夜市よいちの中なかで行おこなわれるコンテストで選えらばれます。
　旧山陽道きゅうさんようどうの宿場町しゅくばまち「備中矢掛宿びっちゅうやかげじゅく」として栄さかえた矢掛町やかげちょうには、ともに国指定重要文化財くにしていじゅうようぶんかざいの本陣ほんじん・脇本陣わきほんじんが両方りょうほうそろって残のこっており、の本陣ほんじん・脇本陣わきほんじんをバックに歩あるく大名行列だいみょうぎょうれつは江戸時代えどじだいにタイムスリップしたように感かんじられます。