倉敷市の北東、岡山市との境付近に広がる王墓山丘陵おうぼやまきゅうりょうの北端ほくたん、楯築神社たてつきじんじゃの境内けいだいを中心とする弥生時代後期やよいじだいこうきの墳丘墓ふんきゅうぼです。
　自然地形を利用し盛もり土つちをして整えられた墳丘ふんきゅうの規模きぼは、現在知られている弥生時代やよいじだいの墳丘墓ふんきゅうぼとしては最大級です。円丘部えんきゅうぶは直径約５０ｍ、 高さ５ｍ。北東ほくとう側と南西なんせい側に突出とっしゅつした部分がありましたが、工事によって壊こわされてしまいました。墳丘ふんきゅうのてっぺんには５個の巨大な石が立っており、墳丘ふんきゅうの斜面しゃめんには円礫帯えんれきたいがめぐっています。
　岡山大学考古学研究室おかやまだいがくこうこがくけんきゅうしつが発掘はっくつ調査をした結果、朱しゅの敷しき詰つめられた棺ひつぎとそれを納めた木製の部屋の痕跡こんせきが発見され、鉄剣てっけんと大量のガラス小玉、土製どせいの勾玉まがたまなどもみつかりました。弥生時代やよいじだいから古墳時代こふんじだいへかけての社会の変化を研究する上で全国的にも重要な遺跡いせきのひとつです。