石を積つみ上げて築きずかれた低い基壇きだんの上にある７基きの塚状つかじょうの石積いしづみと、少し離はなれたところにある１基きの塚状つかじょうの石積いしづみから構成こうせいされています。
　これらの８基きには石室せきしつが設もうけられていて、そのうち４基きに甕かめが残っています。このうち三つの甕かめは亀山焼かめやまやきであることから、平安時代末期へいあんじだいまっきから鎌倉時代初頭かまくらじだいしょとうの遺跡いせきであると考えられます。
　この遺跡いせきには、甕以外かめいがいの出土品しゅつどひんがないため、墳墓ふんぼ、経塚きょうづかなどであると考えられますが、断定だんていはできません。野上町のがみちょうにあるこの遺跡いせき近くには、頂見寺ちょうけんじという山岳寺院さんがくじいんがあり、牛神遺跡うしがみいせきはこの頂見寺ちょうけんじの奥院おくのいんにあたる西端せいたんに位置いちしており、霊地れいちとみなされていた可能性かのうせいが高いと考えられます。