ゆずりは城じょうを建たてた人物じんぶつ・建たてられた時期じきについては、資料しりょうがないのではっきりとしていませんが、新見氏にいみしが建たてたと伝つたえられています。
　永禄年間えいろくねんかん(１５５８～１５７０)頃ごろ、三村氏みむらしに攻せめられて新見氏にいみしは敗走はいそうし、三村元範みむらもとのりが城主じょうしゅとなり城しろを広ひろげたり、整ととのえると同時どうじに、周まわりの城しろや砦とりでも整ととのえました。この城しろの跡あとは、標高ひょうこう４２０～４９０mで平地へいちとの高たかさの差さが約やく２００～２４０mの南北なんぼくに延のびる尾根おねの線上せんじょうに築きずかれた連郭式れんかくしきの山城やまじろで、本丸ほんまる・二の丸まる・三の丸まるからできています。本丸ほんまるは、このうち最北さいほくの標高ひょうこう４７０～４９０mの尾根おね頂部ちょうぶ一帯いったいに築きずかれていて、４つの郭くるわで構成こうせいされています。
　備中北部びっちゅうほくぶでは、備中松山城びっちゅうまつやまじょうに次つぐ規模きぼを誇ほこっていた城しろとして貴重きちょうな史跡しせきです。