倉敷市歴史民俗資料館(旧倉敷幼稚園園舎)
関係する市町:倉敷市
くらしきしれきしみんぞくしりょうかん(きゅうくらしきようちえんえんしゃ)
関係のある情報
【場所】倉敷市西中新田【時代】大正時代
【指定年月日】平成12年10月18日【所有】倉敷市教育委員会【見学】見学可
この建造物について
木造平屋建ての洋風建築の建物で、中央部分と、そこから東西に延びる両翼部分からなる建物です。
中央部分には玄関の奥に八角形の展示室(旧遊戯室)があります。両翼部分は北側に開放廊下が通り、南面に収蔵室・作業室(いずれも旧保育室)が配置されています。
この建物の最大の特徴は、八角形の平面をした展示室です。内部に支柱を使わず広い空間を確保することは、当時としては斬新であり、幼児教育実践の場としての機能性を満たしたことは、高く評価されています。また、こうした様式をとどめる園舎は、この建物が現存する唯一のものといわれており、建築様式からも特徴あるものになっています。
内部のデザインについて、天井は中央部が折り上げになった花弁状になっています。そこから八角形の平面の形に沿って放射状に大きく8分割され、さらにそれぞれが2つに分けられています。これらに巧みに板が張られていることも含め、非常に特色のあるものになっています。
この他にも、変化に富んだ屋根構造をしている点も、この建物の大きな特徴の一つになっています。
正面玄関や開放廊下にアーチが用いられることによって、園舎としての柔らかみが表現されており、正面玄関の上には、巾着をかたどったユニークな棟飾りや桜の花の文様が置かれるなど、園舎として子どもたちに親しまれるような工夫も凝らされています。
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