この多行松たぎょうしょうは、赤松の変種で根元より多数の幹みきが枝分かれし、主幹しゅかんはなく、樹形じゅけいは傘状かさじょうになっているのが特徴です。樹高じゅこう約１１m、根元周囲約１.８mで、根元より枝が５本に分かれ、地上１.２mで１０枝、同２mで３０枝、同３mで５０枝に分かれています。推定樹齢じゅれいは１５０～２００年です。山中において、多行松たぎょうしょうの自生種は現在のところ、この松以外に確認されていないので、この松がこの地域にあり、また巨木と成育していることは非常に貴重です。