楠戸家住宅(主屋、米蔵ほか)
関係する市町:倉敷市
くすどけじゅうたく(おもや、こめぐらほか)
関係のある情報
【場所】倉敷市東町【時代】明治時代
【指定年月日】主屋:平成14年2月20日
米蔵ほか:平成8年12月20日
【所有】個人【見学】見学可
この建造物について
楠戸家は、「はしまや」の屋号を持ち、明治2(1869)年の創業以来、今日も呉服店として営業が続けられています。主屋をはじめ米蔵・炭蔵・道具蔵・塀が平成8(1996)年に登録文化財になっていますが、主屋のうち店舗部・玄関部・中座敷部は、平成14(2002)年2月20日に倉敷市指定重要文化財になりました。
現在の店構えは明治中期に整えられたとされています。主屋の平面は町屋の完成形のひとつである「表屋造」で、明治期の町屋らしい合理性の高いものになっています。主屋2階のしっくいを塗り込めた「虫籠窓」は、当時の近畿地方の町屋の手法が取り入れられており、楠戸家住宅の大きな特徴になっています。また、海鼠壁の蔵や屋根付きの板塀なども含め、明治時代の町屋の屋敷構えとして高い水準を示しています。
古禄の町屋「井上家住宅」、新禄の町屋「大橋家住宅」や「旧大原家住宅」の時代のあとを受けて、楠戸家住宅は明治時代中期を代表する町屋として、倉敷の町屋の歴史を現代に伝えています。
※無断で画像等の複製・転載・加工することを禁じます。