「正御影供しょうみえく」とは、弘法大師こうぼうたいし（空海くうかい）をたたえる行事ぎょうじです。弘法大師こうぼうたいしが入定にゅうじょうしたと伝つたえられる３月がつ２１日にちに御影みかげ（肖像しょうぞう）をまつって、報恩・供養ほうおん・くようをする行事ぎょうじをいいます。児島地区こじまちくでは、真言宗しんごんしゅうの寺院じいんである集あつまりを南みなみと北きたに分わけています。南みなみの集あつまりは１０の寺てらで成なり立たっており、１０年ねんに１度当番どとうばんがまわってきて行事ぎょうじを実施じっしします。北きたの集あつまりはの１３の寺てらで１３年ねんに１度当番どとうばんを務つとめます。
　児島地方こじまちほうでは、正御影供しょうみえくを「メークウ」といい、親したしまれています。当日とうじつは、当番寺とうばんでらによってはちがうことがありますが、境内けいだいで素人芝居しろうとしばいや演芸えんげいなどの興行物きょうこうぶつや稚児行列ちごぎょうれつが行おこなわれます。多おおくの稚児行列ちごぎょうれつは男児だんじは烏帽子えぼし、女児にょじは天冠てんかんなどをかぶり、歩あるきます。元々もともとは、稚児行列ちごぎょうれつも修行しゅぎょうの一環いっかんとして見みられていましたが、現在げんざいでは、参加さんかする子こども自身じしんの無病息災むびょうそくさいや豊ゆたかかな心こころを持もって育そだってほしいという願ねがいをこめ行おこなわれていています。
　南みなみの集あつまりは、般若院はんにゃいん（通生かよう）・吉祥院きちじょういん（塩生しおなす）・安楽院あんらくいん（呼松よびまつ）・文殊院もんじゅいん（こもいけ）・持宝院じほういん（味野あじの）・大宝寺だいほうじ（大畠おばたけ）・弘泉寺こうせんじ（田之浦たのうら）・観音寺かんのんじ（吹上ふきあげ）・円福寺えんぷくじ（下津井しもつい）・吉塔寺きっとうじ（柳田やないだ）
　北きたの集あつまりは、藤戸寺ふじとじ（藤戸ふじと）・一等寺いっとうじ（曽原そばら）・般若寺はんにゃじ（福田ふくだ）・蓮華院れんげいん（浦田うらた）・慈眼院じげんいん（尾原うらた）・西明院さいみょういん（粒江つぶえ）・真浄院しんじょういん（林はやし）・西方寺さいほうじ（串田くしだ）・持命院じみょういん（広江ひろえ）・住心院じゅうしんいん（木見きみ）・遍照院へんじょういん（天城あまき）・大慈院だいじいん（植松うえまつ：岡山市おかやまし）・宝寿院ほうじゅいん（福江ふくえ）