「金浦かなうらのおしぐらんご」は、２艘そうの和船わせんで競漕きょうそうする行事ぎょうじです。旧暦きゅうれき５月がつ５日にちに近ちかい日曜日にちようびに行おこなわれます。源平合戦げんぺいがっせんに由来ゆらいする行事ぎょうじともいわれています。櫓ろを漕こぐことを櫓ろを「押おす」と言いい、「ぐらんご」はこの地方ちほうで走はしり競争きょうそうのことを「かけりぐらんこ」と言いうことから、おしぐらんごとは、「船漕ぎ競争ふねこぎきょうそう」という意味いみとなります。
　当日とうじつは金浦かなうら地区ちくを東西とうざいに分わけ、それぞれの組くみに和船わせんに６人にんずつ乗のりこみ、源氏方げんじがた（白しろ）・平家方へいけがた（赤あか）にわかれて、金浦湾かなうらわんの沖合おきあいから陸りくの方ほうをめざして先さきを争あらそいます。漁業者ぎょぎょうしゃの減少げんしょうから一時いちじは中止ちゅうしとなったこともありましたが、廃絶はいぜつを惜おしむ地元じもとの努力どりょくにより、昭和しょうわ６２年ねん（１９８７年ねん）に復活ふっかつし、盛大せいだいに行おこなわれています。