雪舟七十一歳自画像(抜粋) 大阪 藤田美術館所蔵
雪舟は応永27(1420)年、今の総社市赤浜に生まれました。子どものころに修業に入った宝福寺で涙で鼠を描いたという伝説はよく知られています。 京都の相国寺に入り、本格的に禅僧として修業をはじめ、水墨画を代表する画家の周文の指導を受けました。 周防(今の山口県)に行き、守護大名の大内氏のもとで、雲谷庵(雪舟がアトリエとした旧居)を営みました。 応仁元(1467)年、大内氏の遣明船に同乗して水墨画の故郷の明(中国)に渡り、約2年間水墨画を学び、画聖と呼ばれるまでになりました。帰国後は、豊後(今の大分県)や石見(今の島根県)でも創作活動を行いましたが、十数年後に再び山口の雲谷庵に落ち着き、数々の水墨画の傑作を描きました。 そして、日本独自の水墨画風を確立し、画聖とよばれました。 現存する作品のうち6点が国宝に指定されるなど、日本の絵画史で高い評価を受けています。
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