敬業館けいぎょうかんは、江戸時代えどじだいの寛政かんせい１０(１７９８)年にできた庶民しょみんのための学校がっこうです。
　当時とうじの笠岡代官かさおかだいかん・早川はやかわ八郎はちろう左衛門ざえもん正紀まさとしの許可きょかを得えて、地元じもと有志ゆうしの寄付金きふきんを基もとに建設けんせつされました。初代しょだいの教授きょうじゅは、陣屋稲荷宮じんやいなりぐうの宮司ぐうじだった小寺清先こでらきよさきが務つとめました。
　その後ご、清先きよさきの子この廉之かどゆきが２代目だいめ教授きょうじゅに、廉之かどゆきの子この完之かんしが３代目だいめ教授きょうじゅになりました。私塾しじゅくを経へて、明治めいじ１６(１８８３)年に学館がっかんが閉鎖へいさされるまで、笠岡かさおかの教育きょういくを支ささえ続つづけました。
　現在げんざい、敷地しきちの一角いっかくには、生徒せいとの寄宿舎きしゅくしゃと門もんが復元ふくげんされ、早川はやかわ代官だいかんと小寺こでら清先きよさきをたたえる２基きの石碑せきひが残のこっています。