象岩ぞういわは、下津井港しもついこうから南西３kmのところにある六口むくち島じまの西岸にあります。この岩は、海岸の花崗岩かこうがんが風と波によって削られてできたもので、長い年月をかけて造られました。
　その姿は、まるで大きな象が岸辺に水を飲みにやって来たかのようです。白い岩でできた大きな象岩は、瀬戸内の海の青さによく映えます。満潮まんちょうのときには波に大きな体を浮うかべ、干潮かんちょうのときは磯辺いそべにたたずみます。高さは約８ｍで、干潮かんちょうのときは歩いて近づくことができます。
　古くから人々の目を引いたらしく、岡山藩おかやまはんの池田家いけだけ文書ぶんしょの中には宝永ほうえい元年がんねん(１７０４)の絵が残されており、今と変わらぬ姿が描かれています。