あてつだい(まきどう)
本洞は、阿哲台では最も早く開発された鍾乳洞で、昭和時代初期にはすでに他県にまで知られていました。
洞穴は平面に発達した迷路のような閉塞・断層裂か型の吐出穴であり、総延長450m・最大幅25mとなっています。最大のプールは夢の宮殿・竜宮と呼ばれ、無数のつらら石・カーテン・洞穴さんごが発達しています。プールの最大水深は約1mで、この水は洞内で地下に吸い込まれているため洞口付近は流水がなく、鍾乳石は風化しつつあります。鍾乳管・つらら石・畦石・カーテン・石筍・石柱が発達し、また小さな洞穴さんご・曲石なども無数に存在しており、鍾乳石の宝庫とも呼ばれています。
「満奇洞」の名称は地名の「槇」にちなんで、歌人の与謝野寛(鉄幹)・晶子夫妻が命名したものです。
「まきの洞 夢にわが見る 世の如く 玉より成れる 殿づくりかな」鉄幹
「満奇の洞 千畳敷の 蝋の火の あかりに見たる 顔を忘れじ」晶子