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大賀の押被

関係かんけいする市町しまち:高梁市

おおがのおしかぶせ

関係かんけいのある情報じょうほう

【場所】高梁市川上町仁賀
【時代】古生代石炭紀
【指定年月日】昭和12年6月15日
【所有】個人
【見学】可  【見学時期】通年
【見学時の注意】
・石材や植物を採集しないこと。

この天然記念物てんねんきねんぶつについて

 地層ちそう堆積たいせきは、古い時代の地層の上に新しい時代のものが堆積するのが普通ですが、ここでは、中生代ちゅうせいだい三畳紀さんじょうき(約2億年前)の地層ちそう成羽層群なりわそうぐん)の上に、古生代こせいだい石炭紀せきたんき(約3億5000万年前~2億8000万年前)の地層が堆積していて、不自然な状態となっています。これは、大規模な地殻変動によって、地層が横から押され、上にふくらみ、さらにふくらんだ部分が倒れこんだり、ずれたりし、その後に上部が削られてできたと考えられています。そうした状態を「かぶせ」と呼び、大賀おおが押被おしかぶせ(大賀デッケン)と呼ばれていました。
 これは、地質学の学会のなかで、1970年頃まで支持されていましたが、その後の詳しい調査・研究により、断層だんそうの証拠が認められないことから、実際は押し被せではなく不整合面ふせいごうめん露頭ろとうであることが判明しました。不整合は断層よりも保存されにくく、またここでは不整合面が、後の地殻ちかく変動へんどうでさらに逆転しているため、以前にも増して学術的がくじゅつてきに貴重です。
不整合ふせいごう・・・地層が堆積する時に、時間的に大きな断続があり、それによって地層が不連続になること。堆積がほぼ連続してできた地層を整合せいごうといいます。

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