はやまのおしかぶせ
大賀の押被と同じように、新しい地層(中生代の成羽層群)の上に古い地層(古生代の石灰岩)が押し被さったものとされてきました。この石灰岩はよく観察すると、石灰岩の礫だけが集まってできた特殊な礫岩で、堆積したのは白亜紀であることが判明しました。これらの礫岩は、硯石層(羽山層)にはさまれていて、特徴的です。そうしたことから、これは成羽層群と硯石層との間の不整合露頭であり、東にある「枝の不整合」の続きだと考えられています。このように、不整合露頭が連続して追跡できることは大変珍しく貴重なことです。
※不整合・・・地層が堆積する時に、時間的に大きな断続があり、それによって地層が不連続になること。堆積がほぼ連続してできた地層を整合といいます。