雨笠の松は、玉島たましま黒崎くろさきの沙美さみ海岸かいがん近く、本性院ほんじょういん境内けいだいにある松で樹齢じゅれいは約２００年と考えられています。幹廻り２.７m、根本周囲３.６m、樹高５.５mで、枝張りは東西南北とも約１６mにわたり、その周囲しゅういは５０mにも達します。
安永あんえい年間ねんかん（１８世紀）本性院ほんしょういんの第１４世真寛上人が近くの山から移植いしょくしたと伝えられ、第１７世実亮上人のとき、先端せんたんを止めて笠の形に整え、それ以来中央が盛り上がり円くなったとされます。
「雨笠の松」という名は、嘉永かえい元年（１８４８） にこの地を訪れた備前びぜんの儒学者じゅがくしゃ雲岳が名づけたといわれており、興こう譲館じょうかんの坂田警軒さかたけいけんは「団葉巧みに笠を模す。」と詠よみました。
　その他にも、三島中州みしまちゅうしゅう（リンク要）、井上円了いのうええんりょう等の賛が寺に残されています。